我れ若し女帝の密使なりせば

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カテゴリ:音楽( 12 )

Vampir・Nightclub ヴァンピール・ナイトクラブ ~血と薔薇の夜~(vezationのライヴ)


ヴァンピール・ナイトクラブでのvexationのライヴを聴けましたことに、感謝の気持ちがこみあがる。

ヴォーカルでピアノの幽蘭さんが、お風邪で本領の歌ではないにしても、エレメントに触れる願いは叶った。聴いてはいけない地下からのこだまを、邪恋の吟遊詩人がとどめを刺す。えっ、刺された?
血に狂うしろい歯の黒い孔の奥に巣食った病み溜まりを太い歯科医針の先でグリグリ掻きまわしたら沼の底の黒薔薇の密葬がズラリと舞いあがった。
ラストはあまりにも楽しい嫌がらせ。けどこっちだって、根性も持ちあわせずに聴きに来てませんから、意地でリズムに急スピードに乗って手ぇ叩きました。
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by lecorsaire | 2013-06-07 00:13 | 音楽

PUTTIN' ON THE RITZ

Have you seen the well-to-do, up and down Park Avenue
On that famous thoroughfare, with their noses in the air
High hats and Arrowed collars, white spats and lots of dollars
Spending every dime, for a wonderful time

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If you're blue and you don't know
where to go to why don't you go
where fashion sits
Puttin' on the Ritz
もし気分が塞いで どうしよう
どこへ行こうかと思ったら どう?
今流行りのところとか
おしゃれして


Different types who wear a day coat
pants with stripes and cutaway coat
perfect fits
Puttin' on the Ritz
いろんな人が着こなしてる コートとか
ストライプのパンツやモーニングとか
完璧に似合ってる
おしゃれだね


Dressed up like a million-dollar trouper
Tryin' hard to look like Gary Cooper (super duper)
着飾る姿は 100万ドルの俳優
気張った姿は ゲーリー・クーパー(いかしてる)


Come let's mix
where Rockefellers walk with sticks
or umberellas in their mitts
Puttin' on the Ritz
さあ ごいっしょに
大富豪たちがステッキやら
傘やら手袋して歩くとこへ
おしゃれして


Have you seen the well-to-do
Up and down Park Avenue
On that famous thoroughfare
With their noses in the air
見たことある? 富裕人が
行ったり来たり パーク・アベニューを
例の有名な大通りをさ
ツンと すまし顔でね


High hats, and Arrow collars
White spats, and lots of dollars
Spending every dime
For a wonderful time
シルクハットにアロウ・シャツ
白のスパッツに大枚持って
湯水のように金を
素敵な時間に使う


If you're blue and you don't know
where to go to why don't you go
where fashion sits
Puttin' on the Ritz
もし気分が塞いで どうしよう
どこへ行こうかと思ったら どう?
今流行りのところとか
おしゃれして


Different types who wear a day coat
pants with stripes and cutaway coat
perfect fits
Puttin' on the Ritz
いろんな人が着こなしてる コートとか
ストライプのパンツやモーニングとか
完璧に似合ってる
おしゃれだね


Dressed up like a million-dollar trouper
Tryin' hard to look like Gary Cooper (super duper)
着飾る姿は 100万ドルの俳優
気張った姿は ゲーリー・クーパー(いかしてる)


Come let's mix
where Rockefellers walk with sticks
or umberellas in their mitts
Puttin' on the Ritz
さあ ごいっしょに
大富豪たちがステッキやら
傘やら手袋して歩くとこへ
おしゃれして


(tap dance break)


Dressed up like a million-dollar trouper
Tryin' hard to look like Gary Cooper (super duper)
着飾る姿は 100万ドルの俳優
気張った姿は ゲーリー・クーパー(いかしてる)


If you're blue and you don't know
where to go to why don't you go
where fashion sits
Puttin' on the Ritz
Puttin' on the Ritz
Puttin' on the Ritz
Puttin' on the Ritz
もし気分が塞いで どうしよう
どこへ行こうかと思ったら どう?
今流行りのところとか
おしゃれして
おしゃれして
おしゃれして
おしゃれして


Move...
Move...
身体動かして
身体動かして


Gotta dance
Gotta dance...
踊った
踊った


If you're blue and you don't know
where to go to why don't you go
where fashion sits
Puttin' on the Ritz
Puttin' on the Ritz
Puttin' on the Ritz
Puttin' on the Ritz..
もし気分が塞いで どうしよう
どこへ行こうかと思ったら どう?
今流行りのところとか
おしゃれして
おしゃれして
おしゃれして
おしゃれして..




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by lecorsaire | 2011-07-25 22:52 | 音楽

VEXATION ライヴ 

2010,11,20 Parabolica-bis(浅草橋)
「 VEXATIONライヴ 」
緋衣汝香優理 個展『翼の記憶』によせて






夜のカレイドスコープ・オルゴォルは、さかさ回りにワルツをきざんだので、先のとがった円舞シューズ(虹いろ)の砂糖菓子のあしあとが漆黒の床一面。

あしあとを、ケーキ皿にのせて不用心に口をつけると舌と歯が頽廃するほど味が濃い。砂糖はメリーゴーランド宮殿の地下倉にジッと寝かせた極上物で、禁制品なので、これで造ったお菓子を召しあがるとみんなご気分が蕩ろけて、ラセンの階段をかけのぼってしまい、天井階も屋上もはるか越え、そらにひろがった、天邪鬼の蜘蛛の巣(オモチャ)でできた音楽の真ん中にからめとられて、あまく織りこまれてしまう。

パラボリカ・ビスからのぞむ、2010,11,20 は満月夜で、アサクサバシは何やら消防車がひしめきあって仕事狂い。
愚かさが貴さの夜はたっぷりと、時間の羽根をのばした。






ありがとうVEXATION ついにあなたたちのところに戻れた。


客席あちこちで、感涙にむせぶのが聞こえた。



ぜんぶよかったけれども、特に気に入ったのが、


『ある晴れた日に』(一音目で目頭が熱くなった)
『病める薔薇』(薔薇窓をひろげた扇が秘密の香りをおくる。)
『電気のワルツ』
『エデン』
『私はヲ人形』(はじめてこの曲を聴いた十年?以上むかしの記憶を思い返しながら聴けた)
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by lecorsaire | 2010-11-22 11:41 | 音楽

Rosengarten~ローゼンガルテン~

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渋谷「ル・デコ」の薔薇イヴェントで、シャーリーテンプルをあじわいながら聴く夜。
ろうそくの明かりだけの会場に響くうたごえ。


永井幽蘭さんのピアノが・・・・・・渋谷に薔薇波紋をひろげる。


竹友藻風も日夏翁もバイロス侯もパーシー・シェリーも、
ピアノの左右に立てた
香水仕込みの燭台に照る歌ごえに濃絶する。







「ドレスのまま泉に腰まで入り
水面に映った霊城を 薔薇の棘をたばねた鞭でひっぱたいてると
城主の黒い魂に、はらわたをえぐられ、断末魔のとどろきが疾る」






薔薇園だけで使える金貨かくやの横顔は見えずも、その背中に飾った十字架はまるで銅版画の銀の天使のつばさを封印した扉の鍵孔。


終演後にピアノのそばを横切ると、余熱に痺れた空気がピアノに張り詰めていた。ピアノもカタルシスに酔っていた。










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by lecorsaire | 2010-02-22 22:33 | 音楽

『蝶々夫人』に夢中

まずは渋谷で、ナチ時代のベルリン・フィルのドキュメンタリー『帝国オーケストラ』を観た。
いまはyoutubeなどで簡単にみられる、フルトヴェングラー時代のベルリン・フィルのすがたを映画の画面と音響で聴けたのがうれしかった(14日まで渋谷ユーロスペースで公開)




フルトヴェングラーが1942年4月19日、ヒトラーの誕生日の前日に指揮したベートーヴェン 交響曲第9番
(コンサート直後、心身恍惚状態のフルトヴェングラーは誰とは気づかず、啓蒙宣伝大臣のゲッベルスと握手してしまう! その実に不愉快そうな顔) 


フルトヴェングラーが音楽にこめる感情移入のエネルギーは、ベルリン・フィルを別の指揮者が客演して指揮する姿を客席でみてるだけでじぶんの音に変えてしまったという伝説もあるほど強烈で、悲劇性にとりつかれたフルトヴェングラーが、ナチ台頭下ベルリン・フィルから出す音の比類なく悲痛で壮大なドラマティシズムと、それを観劇する傷痍軍人たちのまなざしの群れとが交錯しあったフィルハーモニーホールは戦争劣勢下のドイツと国民をつつみこむ、音楽の荘厳だけでなく闇雲な悲劇をかかえこんだ大伽藍になっていた。映画にはクナッパーツブッシュ、クレメンス・クラウス、ジョルジュ・エネスコが指揮するベルリン・フィルの映像も登場したが、フルトヴェングラーの鬼気迫る"迫力"にはおよばなかった。

そうだ、フルトヴェングラーが中心に立つと、その頭上は、壮麗だが不吉きわまる星まわりに支配される。

あれ?ということはナチを滅ばしたのはフルトヴェングラー??? 
なんかフル様、子供に人気のあったフューラーよりも、ずっとずっと凄い顔してらっしゃいます・・・





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そして夕方の午後6時、マイミクのとーますさんも出演するプッチーニのオペラ『蝶々夫人』が文京区で上演されました。
画面でフルトヴェングラーのすがたをみて数時間後の余韻をひいての観劇。水木しげるの劇画にでてきそうな妖貌の指揮者が満身オンガクといったタクトすがたの背面をさらし・・・・

会場はコンサートホールではないので陶酔に身をゆだねる響きの世界よりも、歌い手たちの、ひとりひとりが背負ったドラマがより直接的につきささってくる。命の削りかすが飛んでくる。背中は汗でじっとり濡れていた。
ライティングがすごい。第二幕第一場のラスト、ピンカートンとの再会に胸つぶれんばかりの蝶々夫人の周囲をつつむ光と影に、静かな地鳴りを聴いた。

終場になると指揮棒は遮二無二会場を煽りたてて音楽が突っぱしる。客席の高揚感も針が振りきっている。ピンカートンがじぶんの軽薄さの招いた惨状を悲嘆する絶唱に拍手も凍りつき、自害する蝶々夫人のうたごえと、"バタフライ!バタフライ!!"ピンカートンの狂おしさの頭上から鋭徹なライトの赤がステージ全面に照り、スローモーションのように幕がおりてくる。

とーますさんが演じた、蝶々夫人を誘惑する金持ちヤマドリ公。あのスゴクすごい衣装をここでお見せできないのが残念!!!
カーテンコールではダントツに目立ってました。
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by lecorsaire | 2008-11-03 19:54 | 音楽

第170回「宇宿允人の世界」

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「神の音をつくりだす指揮者」宇宿允人(<うすき・まさと> 私の高校時分のセンパイの父君)の、フロイデフィルハーモニー第170回演奏会を*年ぶりに聴き、
臓腑をえぐられる・・・・迫力に・・・・、行きと帰りの光景が違ってみえながら、興奮した足どりと、ぐるぐるまわる脳思考をひきずって眠りにつき・・・・
いまだ余奮さめやらず。


☆幻想序曲「ロメオとジュリエット」
☆バレエ音楽 「白鳥の湖」 Op.20より抜粋(情景/ワルツ/白鳥たちのおどり/情景/チャールダーシュ/フィナーレ)
☆交響曲第5番 ホ短調 Op.64

★すべてチャイコフスキー★


宇宿允人とフロイデフィルハーモニーのコンビが音楽をつくると、いぜんにも聴いた、ベートーヴェンでもシューマンでも、曲じたいの根源奪胎の迫真性にくわえ、ギリシャ古典劇の格調と激情力さながら、高熱を帯びた、分厚い鉄鋼壁を次々につみかさねていく一音一音の重量ハーモニーが、ステージの外世界に山積する現実を、それら自身がみずからを恥じて卑小にちぢまった姿の頭上に破壊鎚の劇しさをふりおろす。

ロメオとジュリエット、そしてオデットとジークフリートのむくわれない愛は、本質と真髄への求心によって、削ぎおとしを極め、とぎすましが神懸ったステージ世界で極北かつ普遍の美に登りつめる。

交響曲第5番の全楽章のメランコリックを、彫りの深みへと神変させた透徹が、指揮台の縁まで踏み込んだ宇宿允人の、現代クラシック界へのルサンチマンの鬼哭と呼応する。


今夏の猛暑も顔なしの燃焼力に、
手のひらも足のうらも、汗まみれになった!!!!!
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by lecorsaire | 2007-08-31 12:22 | 音楽

Phenomena (奇蹟は、つづく)

日付は変わって19日、夜の町田のライブハウスでバンドPhenomena主催のイベントをみる。
エントランスには、この日のために生け贄にされた白無垢花嫁の衣裳の切り裂きが天井からつるされて、波うつ。
地階へ降りていくと、ステージではNIRVANAの"BREED"が荒れ狂っている。もみくちゃな客たちの雄たけびがひしめく。手の中の、紙コップの氷がライトの中で刃いろに光っている。
ステージのボーカルは吠えている。何ものも信じないことを信じているように、声ぜんたいが、血管の激流におおわれている。

Phenomenaは、トリだった。前回あたりから、Phenomenaには新しい顔が生まれはじめたようだ。それは・・・・「無愛想」。
前回の、そぎおとしの極まった音世界のライブにも魂消たが今回は、いつもながらの緻密でリアルな交響楽的細部描写をおしげなく展開しつつも、曲そのものは、ニヒリズムの女神像、「悪霊」のスタブローギンのふたごの妹?といった冷たい横顔をうかべ、ステージじゅうをブーツの音高く、行き来しているごとくであった。

「蝕」というPhenomenaの曲がある。ロックがこれほど見世物歌舞伎・シアトリカルの夢をみずから見たがっているのを、わっしはいままで聴いたことがない。CDではなく、実演で聴くと、600分ぐらいに聴こえるのだが、ふわっと魂がぬけるのを毎回感じる。
Phenomenaと、その曲は、がっしりした舞台地面と、それをふみしめる脚力がなければ成り立たないのだ。


メンバー五人の燃焼を全身にあびて、19日の夜の全6曲はどこまでも冷酷に、きりきり張りつめた輪郭をうかべて屹立した・・・・




Phenomenaは、かれらがテーマにかかげる美貌畸形に、また一歩近づいたのか。

それよりも・・・




いいや、今回はもう書くのをひかえよう。余韻の濃さを、もう数日は保ちたい。
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by lecorsaire | 2007-08-20 19:41 | 音楽

**IMMIGRANT HAUS#5**

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その晩のチェルシー・ホテル、階段を下った底ふかくの空域は、渋谷の地下にひろがる水路に横づけした海賊船への、乗船の心地だった。
段差の多い床はゆれる縦長な帆船のなかをあるきまわるように楽しく、天井からは幽霊船のクモの巣が、白く絢爛にたれさがっている。
前回も(12/19 #4)びっくりした、LLOY主催・IMMIGRANT HAUSの魔術は今回もまた、圧倒の冴えにみちていた。

海賊船と幽霊船を足して2を掛けたライブハウスは、満載の宝物・・・燭台にてらされた、ゴージャスなお菓子がきらめいていた。


その晩は、音楽が、均衡の崩壊寸前まで肉迫する、壮麗な光沢織りものの虹彩うねりをえがいて、鳴りやまぬ恍惚境へと没入することができた。


先陣をきったのは"SITHA"。全曲から、破壊欲の炎をどこまでも美しく活写できるかを狂執・渇望する野心が、数十色の層をえがいて炸裂する。
SITHAの"炎"が猛りを極めるのは、もうちょっと先か。かれらはその晩の"予言書"となった。

AUTO-MODには、酔った。
ヴォーカル、ジュネの右手にひろげられた革装本から炎がたちのぼり、ページに刻まれた言葉たちがその意味をかなぐりすてて舞踏し、AUTO-MODの暴虐なリズムと相姦する。おなじみのオープニングだ。
酷く、けわしく、緊張につつまれながら、ライブはおぞましげな格調高さへと昇っていく。魔獣のメリーゴーランドが刻むワルツにのせられ、破裂するほど腹いっぱいになる。最後の2曲は、聴覚が目盛の針をふりきって 音楽に溺れるままになった

・・・いよいよ、足元と平常心があやしくなってきた。ステージでは白レース・・・うちすてられた帆船の、蜘蛛の巣でできた幽霊緞帳に透けてライブセッティングが見え、だんだんと時間が現代から数百年むかしへと、・・・・荘厳な時代がクモの巣にたぐりよせられていく。ホールすべての白レースが、妖しくよびあう。
IMMIGRANT HAUSの城主LLOYが、城壁を海賊船に変貌させてホールをみおろす。海賊船の船首には、双頭魔おんなの船首像がきらめき、オペラアリア「さようなら、ふるさとの家」をうたう。”わたしは遠くへ行きます そこでは希望さえ、嘆きや苦しみになるのでしょう 幸せだったわが家よ おまえは二度とわたしの姿をみないでしょう 私は遠くへ行くのです”
自宅のガンロッカーからひっぱりだされた、海賊行為のライフルと半月刀が、チェルシー・ホテルに集結していた。
その刀身と、銃身いっぱいに、急撃侵入角度をえがいたLLOYのライブが反響した。


”わしがこの世に生きてゆく頼りとしたものは
三本マストの船と、わが剣と、わが恋人と、わが神だけだった。
神は青年時代にわしの方から棄ててしまった・・・・その神が今わしを
見捨てているのだ・・・・
そして『人間』というやつはわしを抑えつけようとするだけだ。
わしは絶望に喘えぐ卑怯者がわめきながら捧げる
祈りの文句で、神の玉座を嘲笑する心は毛頭ない。
わしが生きてゆく、そしてできるかぎり苦しみに堪える・・・・それで充分だ。”

(バイロン卿)


黒い太陽風をあびて、何千色ものうねりを内包した海賊旗のはばたきが沈鬱な残像をえがいて、からだいっぱいにしみとおる。旗の中心に鎮座する髑髏が、廃帝金貨のよこがおをうかべて、ゆっくりと回転する。その軌跡に、海賊の獲物たちは目も耳もくぎづけになり、音楽は、黒一色へと固定した留め金が破裂させ、数千色のまぶしいカオスで獲物にからみつく。

足元には、四月の愚者(エイプリル・フール)の0番のタロットがちらばり、がけに向かって旅する愚者の絵のように、海賊船は戦利品をかかえて海賊島へ帰っていくと、海賊ぜんいんが、正体もなくなるまで、踊りあかすのだった。


・・・・ライブが終わったあと、足元はのぼり階段をふんで、渋谷の夜景の道路へと、まいもどっていた。まっすぐ歩けなかったが。
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by lecorsaire | 2007-04-02 23:02 | 音楽

ゴジラのテーマ 

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池袋、東京芸術劇場大ホールで、新交響楽団第196回演奏会を聴いてきました(2007年2月4日(日))。


前回11月12日は、一世一代の大盤振る舞い、コンサート様式の『トリスタンとイゾルデ』をやったので、ワーグナーを浴びるが如く堪能したのだが”新響”そのもののエレメントは聴きそびれた気がした。
今回は、その辺をたのしみに聴くことにした。

曲目 ボロディン/歌劇「イーゴリ公」序曲
   コダーイ/組曲「ハーリ・ヤーノシュ」
   伊福部昭/「シンフォニア・タプカーラ」
<伊福部昭 没後1年追悼演奏>
指揮 井崎正浩

一曲目の、ロシアの作曲家ボロディン(写真1)の「イーゴリ公」序曲。
いやはや、うなりとうねりが地軸をふるわす、ロシア建国叙事詩の英雄譚を、ヴィジュアル感たっぷりの堂々たる語り口を、熱演してくれました!
足元から、わらわらと熱気が上がってくる。やっぱり、これは聴きにきてよかったと感銘にうたれた。

ハンガリーの作曲家コダーイ・ゾルダン(写真2)の組曲「ハーリ・ヤーノシュ」は、今回いちばん楽しみにしていた。ライブで聴いた誰もが「すごくいい!」と絶賛するこの曲、ナポレオン軍をたったひとりで負かした大ボラをふく(ぷおー)ハーリ・ヤーノシュが主人公の、英雄譚のオチョクリばなし。指揮台の横にはハンガリーの民族楽器のツィンバロンが賭博台のように置かれる。「イーゴリ公」序曲をこえるヴィジュアル感あふれるオーケストラ術はさえわたり、ツィンバロンの土俗臭につつまれて、駄法螺ばなしも説得力充分。

じつは十?年まえにFMで聴いたときは、まるでピンとこなかった「ハーリ・ヤーノシュ」。
映画をテレヴィ画面でみるより劇場でみた方がずっといいのと同じ感覚で、ハンガリーの映画を、無字幕でことばもわからずに見てそのリズムに感激したような歯ごたえだった。
マエストロ井崎の、右胸からのぞく真っ赤なチーフが確信犯的にワザとらしく、・・・・指揮者の、後ろ向きとそのポーズが、すごくウサンくさくみえてしまう公演だった。
怒涛の拍手がわきおこり、そのいきおいにのまれて自分も手をたたいているのが、まるで詐欺師の鮮やかさに面食らった心持・・・・・。


今回の公演は、伊福部昭(写真3)の曲をラストにして、作曲家の一周忌を表する志向であるが、アジアの同胞たちへの敬意といった側面も見えた。ヨーロッパとアジアの中間に立つロシア人と、姓+名のフルネーム表示のハンガリー人。そして伊福部昭の「シンフォニア・タプカーラ」は、アイヌの”足を踏みしめる動作の立ち踊り”タプカーラに敬意をあらわしている。
この曲は、新響が何度もとりくんでいる入魂の一曲だけに、その熱演は、今回いちばんの聴きものを結晶させてくれた。
三楽章(終楽章)のクライマックス、最高音域でピッコロ二台が超絶技巧を爆走させる、アイヌ祭りが憑かれたように踊りに没頭する曲想が大ホールにひろがると、客席じゅうの新響ファン全員の「これだ!これが新響の醍醐味だ!」という快心がたちこめてきて、もう体中がやみくもな上昇血流に熱してくる。むかしFMで、新響がベルリン芸術週間で石井真木の大曲を公演したときの放送をきいて手に汗にぎった感触が、あれはやっぱり錯覚なんかじゃなかったんだと、今回のライブ体験で実感できた。

大ホール全体をうめつくす、カタストロフぎりぎりのカタルシスの拍手万雷。



そして、
何度目かのカーテンコールのあと、
楽団メンバー数人が加わり、
マエストロ井崎が、紺色のチーフを胸に、アンコール用の総譜片手に登場。

始まった。日記のタイトルにあげた、
名曲中の名曲・・・・


日本海とならんで、東京湾を映画写りの良さへと磨きあげた音楽(正式な名前は「SF交響ファンタジー」という名前)。ラヴェルのピアノ協奏曲がきこえてくる有名なフレーズはご愛嬌だが、アンコールで聴くと、めっぽういい。

「:*/$@'|baI\&o!!!!」大ホールに、轟く咆哮!
ステージ右から、総重量六十キロといわれる、小山のような着ぐるみが、しっぽをひいて登場した。おお、背びれも光ってる!口からの光線放射が、虹の半円をえがいてステージを、
新響全奏のりんかくをぶあつくつつみこんだ。
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by lecorsaire | 2007-02-05 18:52 | 音楽

白い黒鳥の緞帳

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二年ばかり、バンド"phenomena"のライブを追いかけている。
昨夜はphenomenaの、今年さいごのライブ。
ベース以外の、メンバー四人とも女性。「おんなの男ごころ」を、この日はひときわ奔流させ・・両性具有の皇帝につかえる拍車靴の近衛兵すがたを、一群のライトに反響させる。
ダヌンツィオか、コルヴォー男爵の小説の、女装も軍装もあざやかな少年さながらのヴォーカルが、鎖を時計振り子のかたちにゆらしながら四分の三拍子のワルツを導き、ステージを、フリークスの見世物館の格子でおおいつくす。
ヴォーカルの手のなかの鎖がえがく、震度計の針のゆれにいらだつワルツが、フリークスの鬱感を歌詞につづったメリーゴーランドを旋廻させ、その輪がどんどん、膨らんでいく。
「おわっ!」
震度計の針が、振り切った!
鎖の先端につりさがっていた、ガラスランプが割れ、ステージと客席に破片がとびちった。一気にライブハウスの空気が加熱する。
見世物の格子を破壊したフリークスワルツは沸点の靴音さばきをきざみ、ヴォーカル転倒しながら歌声を、帝寵にくるった畸形歌手の螺旋いろに轟かせた。
余熱もさめぬままに、ラストの一曲を、雪の想い出に消えゆく老師父への哀切を超えて彼方へ行く少年へささげて燃焼しおえると、最高潮を発したテンションの客全員からの、万雷の拍手をあびつくしたのだった。・・・・・
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by lecorsaire | 2006-12-31 14:19 | 音楽

「騎上の陛下におかせられては周知のごとく、人生はもっとも大胆で華麗な賭けをうたう剣とマントの物語でございます」


by lecorsaire
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