我れ若し女帝の密使なりせば

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「死すら大笑いする時がある!!」 

あの幸せが、まだまだずーーっと続いて欲しいくらい、今夜みた『天空揺籃』は強烈だった。
しかし、今回みたのが、あれが舞踏だったのか、遊びだったのか、美しき災い、あるいは諍いなのか、蝮のまぐわいだったのか淫蕩だったのか奇跡の罠だったのか、よくわからない。

理通子さんは、今週の金曜から3日間、ソロ公演を東生田で踊る。・・・マゾッホの女怪物語に登場しそうな公爵夫人が、下腹のなかに隠した淫蕩絵巻の叫喚に身をゆだねる。いっそ飛び掛かって、八つ裂きにでもされれば良かったのかも知れない。慶さんは半神半獣の不連続面が、地割れと地底からのマグマ噴出みたいに眩しい・・・・・かぶっていた帽子で蝶のように、捕獲されたくなった。



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新宿JAMに行くまえに、ブリューゲルの『死の勝利』を眺めていたのだが、観にいくと、じぶんの腹の底が、毒を投げ込まれた井戸の水をどんどんと、油絵具いろに変えていった。
『死の勝利』がハコのなかに出現したというよりも、絵の中に、自分たちが閉じ込められてしまった。絵のなかにいた。あちこちの場面の殺戮、交霊、ヴァニタス、桁外れの笑い、希求を、『天空揺籃』はハコの中にちぢめて濃縮してしまったのだ。
いわば水画面のそれまでを、客もろとも強烈なアブラ絵の具で捕らえ、客ひとりひとりの視線の足元を油でぬらし、たえず踊っていないとすべって転倒死する「舞踏病」にしてしまう。
視線の中心にも端すみずみにも、吉本大輔がローマ法王になった子を産み落とした娼婦の媚態のように舞う。

あまりの美しさに、何度も失神しそうになった。あのまま死んでも良かったくらいだった。



床に脱ぎ捨てられたヒールの片っぽを、盗んで帰りたくなった
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by lecorsaire | 2011-06-08 01:06 | 公演

「騎上の陛下におかせられては周知のごとく、人生はもっとも大胆で華麗な賭けをうたう剣とマントの物語でございます」


by lecorsaire
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